ニャル子はいい子にしてましたよ?

もじもじニャル子さん

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541 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 21:26:35.41 ID:ffcgkrys
「真尋さん真尋さん!」
「あーもううるさい!」
「ってつれないですよ!真尋さぁん……」
「今忙しいから」
「そんなぁー構って下さいよぉ」
ある晩、真尋の部屋を訪れたニャルラトホテプ。
正式にお付き合いをする前であれば部屋に突入しようものなら確実に追い出されていたところだが、今はこうして受け入れてくれる。
互いの部屋を尋ね恋人として親交を深めるのも日常の一コマに過ぎない。

しかし愛しの彼は手記をしたためており。
ニャルラトホテプの猛アピールにもどこ吹く風で相手にしてくれない。

「ふーん、ならばこちらにも考えがあります」
「うわっ、おい……邪魔すんなよ」
「邪魔はしてませんよ、どうぞお続け下さい」
「はぁ……」
椅子に腰掛けている真尋と背もたれの間に入り込むとニャルラトホテプはその背中に抱きつく。
呆れたようにため息をつく真尋であるが、嫌がっているわけではなさそうだ。

「私もう真尋さんの迷惑になることはしないって心に誓いましたから」
「ふーん、今まで迷惑かけてる自覚あったんだ」
「もー真尋さんはいじわるですねぇ」
確かに今まで真尋に多々迷惑をかけてきたのは事実。
だが真尋が本気で責めているわけではないことはニャルラトホテプにも分かる。
これは二人の戯れ合いみたいなもので、こうしてふざけ合える仲になっただけでも十分進歩したものである。
ニャルラトホテプはそんな彼が愛おしくてたまらないのだ。


「なに書いてるんですか?」
「あっ……こら、見るなよ」
「えーいいじゃないですか。夫婦に隠し事は無しですよ?」
「誰が夫婦だ……完成したらニャル子にも見せるから」
「えへへ、それは楽しみにしてます」

542 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 21:28:44.65 ID:ffcgkrys
「でも……真尋さんの背中、おっきくてあったかくて……とっても気持ちいいです」
「ん、そっか」
「我慢できなくなったらいつでも致しちゃいますよ?」
「いや、いい」
真尋の背中に体を預け、胸を押し付ける。
興奮してくれれば幸いなのだが生憎彼は奥手で自制心の強い人間だ。
もう少し積極的になってくれてもいいのに、とニャルラトホテプは思う。
だが今のニャルラトホテプにとっては恋人を間近に感じ、一緒にいられるだけで幸せなのだ。

「まひろさーん」
「ん……」
「呼んだだけです」
「はいはい」

しばしの間、ニャルラトホテプは愛する彼のの温もりを堪能するのだった。



「ニャル子、終わったぞー……ってニャル子?」

543 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 21:30:33.96 ID:ffcgkrys
「……ん、真尋さん……」
「おはよう、ニャル子」
あれからどれだけ時間がたっただろうか。
ニャルラトホテプが目覚めたのは真尋のベッドの上。
真尋の背中に身を預け眠ってしまっていた。

「ごめんなさい。私ったら……」
「いいよ別に。気にしなくて」
「うぅ、面目ないです」
恋人をないがしろにしてしまったことに不甲斐なさを感じるニャルラトホテプ。
てっきり呆れられてしまうのかと懸念したものの真尋は優しくフォローしてくれる。
その優しさに心がちくちくと痛む。

「疲れてたんだろ」
「違います……だって真尋さんの背中、とっても落ち着くんですもん」
「そうかよ」
「あう……」
真尋はぷいっと顔をそむけ、ぶっきらぼうに頭を撫でてくれる。
つい恥ずかしくなり、ニャルラトホテプは布団に顔を半分隠してしまう。
事実、彼と一緒にいると穏やかな気持ちになれる。
出会ってそれほど長く一緒にいたわけでもないのに、不思議と懐かしい感じさえする。
こんな気分にさせられるのは彼しかいないのだ。

「執筆の方は終わりました?」
「ああ、おかげさまでな。ニャル子が大人しくしててくれたからな」
「なんかちょっと引っかかりますが……それはよかったです」

544 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 21:32:19.19 ID:ffcgkrys
「あの……真尋さん」
「なに?」
「ニャル子はいい子にしてましたよ?」
「だから?」
「それでですねぇ、ですからその……」
「どうして欲しい?」
「うぅ……いじわるですよぅ……んむっ!」
二人の唇が重なる。
ニャルラトホテプがご褒美をおねだりすると、焦らしつつも真尋は望み通りキスをしてくれる。


「んっ……ふっ……んぅっ……」
身体を這わせ、ぴったり抱き合いながらのキス。
彼の背中に恐る恐る手を伸ばすと、彼もまた優しく抱き留めてくれる。
間近に感じられる真尋の体温と匂い。
彼の温もりを一身に受けながらの口付けは幸福な気持ちでいっぱいになる。


「ふぁ……えへへ」
「なんだよ」
「なんでもありませーん」
唇を離すとはにかむように微笑みかける。
ただ単に唇を重ねるだけの軽いキス。
それなのにニャルラトホテプの心は幸せで満たされ、笑顔でいっぱいになる。
心なしか真尋の表情も嬉しそうだ。

545 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 21:34:22.37 ID:ffcgkrys
「真尋さん!もっかい!」
「またか?」
「濃いめのやつでお願いします!」
「しょうがないな……ほら」
「ん……」
先ほどのキスの更に先のことを要求すると真尋は渋々受け入れる。
瞳を閉じ、静かに真尋のアクションを待つ。

「んっ、……んふっ……れちゅ……んぁっ……」
再び唇を重ねると、真尋の舌が口腔内に進入。
挨拶程度にちろちろと舌先を睦み合わせた後はねっとりと深く絡ませる。


だがその攻撃は次第に激しさと深さを増してくることにニャルラトホテプはまだ気づいていなかった。

「んんんむっ!……んっ……ふっ……」
ニャルラトホテプも負けじと舌をねじ込む。
ただなんとなく、いつものように愛情を感じたいと思っての行動だった。
だが真尋の口内に舌を挿し込んだ瞬間、罠にかかったかのごとく吸われ、しゃぶられ、扱き倒され。
一瞬の隙にあっという間に舌を犯し尽くされてしまう。

546 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 21:35:52.43 ID:ffcgkrys
「んぅ……んふぅっ……んちゅ……」
ニャルラトホテプも負けじと抵抗。
しかし、それはどうにも身が入らない。
真尋が自分の唾液を味わってくれている。
自分のことを求めてくれる。
しかもそれはニャルラトホテプの願いを聞き入れ嫌々やっているのではなく、真尋自身も快楽を得ようとしての行動、ひいてはお互いに気持ちよさを感じるためのもの。
そう考えただけで体の力が抜けてしまうのだ。

面食らって舌を引っ込ませるが、追い討ちをかけるように蠢く真尋の舌に口内を蹂躙される。
ニャルラトホテプにはもはや勝ち目はなかった。
両手で頭をがっちりと掴まれ、貪るように口内をしゃぶり尽くされる。
もはや敵うまいと悟ったニャルラトホテプは若干目が虚ろになりながらも真尋に身を任せることにする。

「んんふっ……んくっ……んじゅっ……」
ニャルラトホテプが抵抗する気がないことがわかると腕が腰に回され、もう片方は後頭部を支られる。
それはまるで自分のものであるかと主張するかのようだ。

547 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 21:37:48.78 ID:ffcgkrys
「んっ……ちゅぷっ……んくっ……んぁっ……」
倒れそうになる体を真尋に支えられ、更に口内を犯され製成された唾液をとろとろと流し込まれる。
口腔内はぬるま湯のような粘液の波がちゅぷちゅぷといやらしく音を響かせ、口の端から溢れそうになるのを必死に堪え口で受け止める。
真尋の目配せは「飲んで」と訴えかけているようだ。
ニャルラトホテプは仕方なく、いやむしろ自ずから唾液を嚥下する。

「んくっ……んうっ……」
愛する人に唾液を飲まされる感覚。
内側から体を彼の色に染められる感覚。
被虐的な感情にニャルラトホテプは身体が燃え上がりそうだった。

「んぷぁっ……はーっ……はー……」
唇を離すと瞼をとろんとさせ、口を半開きにして荒い呼吸を整える。
口腔を犯され、唾液まで飲まされて息も絶え絶えになる。
濃厚なキスでお互い顔が真っ赤になり、恥ずかしさを感じながらもしっかりと瞳を合わせて愛情を確かめあう。
この身体の火照りは口を塞がれていたからだけではないだろう。

552 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/24(土) 21:56:03.79 ID:UN8v9XAW
「はふぅ……」
「おっと、大丈夫か」
弛緩して倒れこみそうになるニャルラトホテプ。
その身体を真尋に優しく抱きとめられる。
体を合わせればお互いの早くなった鼓動、そして先ほどよりも高くなった体温が感じられる。
少し無理をさせてしまった償いなのだろうか、真尋の手は落ち着かせるようにニャルラトホテプの背中を撫でる。
彼の優しさと、温もりを享受できるのは一番幸せな瞬間だ。

「真尋さん……キス、上手です」
「ん……そうかな」
近頃真尋はなかなか積極的になったものた。
付き合い初めの頃はニャルラトホテプにされるがままだったキス。
だが彼はそれを凄まじい速度で習得し、今まで散々真尋に自分がしてきたことを逆にされてしまうと口付けだけで悶え蕩けさせられてしまうほど。
ニャルラトホテプは今まで真尋の未熟さに甘えていただけであり、もはや勝ち目はなかったのだ。

553 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/24(土) 22:00:13.50 ID:UN8v9XAW
「あっ……真尋さん……」
「う……、ニャル子……ごめん」
ぐったりと真尋の胸に身体を預けるニャルラトホテプ。
そのせいで彼女は真尋の変化に気づく。

「真尋さんも興奮しちゃったんですね」
「おっ、おい……」
「気にしなくっていいんですよ。真尋さんが逞しくてニャル子も嬉しい限りです」
口付けで興奮したのは彼女だけではない。
お腹に押し当たる、服の上からでもわかるほどの下腹部の膨らみ。
いくらキスが上達しても所詮彼も男の子なのである。
あんな濃厚なキスをかまして興奮しない男などいようものか。
それに何よりも、自分の身体で興奮してくれたことがたまらなく嬉しい。

554 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/24(土) 22:05:00.82 ID:UN8v9XAW
「ニャル子がすっきりさせちゃいましょうか?」
「ぐ……」
「健全な青年男子たるもの毎日のように盛ってもおかしくありません!お望みとあらばニャル子ちゃんがご奉仕しちゃいますよ!」
「……本音は?」
「真尋さんのおちんちんのミルク、ニャル子にください!」
「それが狙いか」
「だってもう何日してないと思ってるんですか!」
「しなくたって平気だろ」
ニャルラトホテプにとってマヒロニウムの欠乏は深刻な問題。
あの濃厚な味わいを上の口でも下の口でも毎日飲みたいくらいである。
それにこれ以上お預けを食らえば所構わず真尋を貪り尽くしてしまうかもしれない。

確かにそれも理由の一つではあるが、本当の目的は別にある。

いつも自分のことを気にかけてくれる彼に精一杯のお返しがしたい。
自分の身体で興奮してしまった真尋に気持ちよくなってほしい。
これはその気持ちを素直に伝えられないニャルラトホテプの精一杯の強がりなのだ。

555 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2017/06/24(土) 22:08:23.77 ID:UN8v9XAW
「ほ、ほら、真尋さんが興奮されてしまったのは私が魅力的すぎるせいでもありますし、このままではすっきりしないでしょう。ですから私が責任持って処理致しますよ!」
「お前なぁ……」
「お願いします……後悔はさせませんから。ニャル子にご奉仕させて下さい……」
「……わかった。僕もニャル子にしてほしいな」
「!!!……了解しました!精一杯ご奉仕させて頂きます!」
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
次回の投稿に乞うご期待!

  • 最終更新:2017-07-17 21:36:30

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