お前がいま感じている感情は(ry
663 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/06/07(木) 21:13:14.52 ID:4zFNS6Ak
麻痺路さんがニャル子さんの扱い上手くなってくれれば、ボケる暇もなく常時照れっぱなしのニャル子さんが見られるんじゃないか
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690 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/06/08(金) 04:46:47.13 ID:7AxAxpzT [2/5]
>>663
何かを受信した
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ドタドタドタ!!!
八坂家では朝からニャルラトホテプと真尋の追いかけっこが続いていた。
「いやん!駄目ですよ真尋さん!こんな日も高い内から・・・!下にはお母様もいるというのに!」
「何の話だ!!それより、何で僕を避けてるのか説明しろ。洗いざらい吐け。」
そう。この鬼ごっこは追いかけているのが真尋であり、逃げているのはニャルラトホテプだった。
いつもなら立場は逆のはずなのだが、それには理由があった。
ここ最近、ニャルラトホテプが真尋を避けはじめたからだ。
はじめは気にもしていない真尋だったが、邪神達とゲームをやっている時、肩が少し触れただけで物凄い勢いで立ち上がり
「あ~・・・ハスター君。ちょっくら席変わってくれませんかねぇ。そこからのがやりやすいんで!」とか言い出したり
廊下でばったり出会うとグルリと方向変換して逃げようとするし。
目があえばあからさまに逸らされる。
それが何日も続き、さすがの真尋も頭にきたらしい。
追い込んだ!
ニャル子が自室に逃げ込み、ようやく長い鬼ごっこの決着はついた。
後ろ手でドアを閉め、一応鍵をかける。
「ニャ~ル~子~?」
「ひぃ・・・!な・・なんで追いかけてくるんですか!」
「お前が逃げるからだろ!」
一歩、真尋がニャル子に近づく ニャル子は後ろに一歩後ずさる。
一歩近づく。一歩後ずさる。
一歩近づく。一歩後ずさる。
そんな事を繰り返していたらいつの間にか逃げ場もなくなり、すぐ後ろにあったベッドに足をひっかけたニャルラトホテプは
ひゃあ!という高い声をあげて真尋の袖を掴んだ。
「うわぁ!?」
ボフ!!二人仲良くベッドに転がると、ギシリとベッドのスプリングが悲鳴をあげる。
「おうふ・・・、びっくらこきましたよ。後ろにベッドがあって助かりましたね真尋さん。
あ、折角ですし、どうせなら子づくりしちゃいます?いやんいやん!それが狙いだったんですか!んもう、こんな事しなくても言ってくれれば
私は真尋さんならいつでもウエルカムだというのにーーー
「はぐらかすな」
「・・・・・!」
ペラペラとまぁ、よく動く唇がグッと引き結ばれる。
それでも彼女は体を起こして逃げようとしたが、真尋はそれを許さない。
白く細い腕を跡が残らない程度の力で掴み、ベッドに引き倒す。
あろうことか足で横腹を蹴ってきたので、馬乗りになって回避した。
これでもう彼女は動けない。
はたから見ればかなり破廉恥極まりない状況だが、
真尋にはそんな事を気にしている余裕はまったくなかった。
それだけ腹が立っていたのだ。
このニャルラトホテプが自分を避けた事が 心底おもしろくなかったからだった。
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700 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/06/08(金) 15:57:22.59 ID:7AxAxpzT [5/5]
>>690の続きです
あう、あう・・と声にならない声で唇を震わせ、
ベッドに縫い付けられたニャルラトホテプは終始落ち着きなく視線をさまよわせている。
頬は桜色に染まり、見慣れた黒と白のチェックの服はさっきの攻防線で首元やスカートが乱れていた。
「ま・・真尋さん?あの、あの・・・ちょっ、ちょっと待っ・・・///」
「待たない。何で最近僕を避けてたのか、言え。」
「・・・・!」
有無を言わせずに用件だけ問う。それ以外の弁護は一切受け付けなかった。
真尋が怒っているのは既に日常的だが、いつも羞恥心が先立つこの男が
こんなにきわどい体制になってまでニャルラトホテプを叱りつけるのは初めての事だった。
その理由がニャルラトホテプに避けられたから、という些細な出来事なのだが、
真尋にとってはちっとも笑えない事だった。
「真尋さん・・私、最近おかしいんです。・・・」
「・・・は?」
観念したのか、ニャルラトホテプはようやく重々しい口調で話だした。
おかしいのはかなり前から知っていたんだが(頭的な意味で)と胸中で突っ込んでいると
不意に首に腕を回され、グイと引っ張られた。
「うお!?」
二人分の体重に耐え切れず、ギシギシとベッドが悲鳴をあげていた。
ニャルラトホテプに覆いかぶさるように倒れたが、咄嗟に押しつぶさないように彼女の頭の両側に肘をつく。
危なかった。フッと一息ついた時、耳のすぐ間近でか細く真尋さん と呼ばれた。
ギュウッと抱きしめられる。体が密着し、やわらい何かが胸にふにゅっと当たっている。
マズイ、これはものすごくマズイ
触れ合っている部分は服ごしではあったが、彼女の肌が妙に柔らかい事が分かった。
花の様な甘い匂いがする。ドクドクと心臓が激しく脈打つ音が聞こえるようで、それが自分のものか
彼女のものか判断もままならなかった。
「聞こえますか?私・・・最近真尋さんに名前を呼ばれたり、
頭を撫でられたりするとこうなるんです。息が苦しくて、胸がドッコドッコするんです」
ドッコドッコ・・・空気をよんでほしい。
「昔は真尋さんとこうするとすっごく幸せでした、名前を呼んでもらえる事も、
良い事をしたらご褒美に頭を撫でてくれる事も。全部嬉くて。・・・でも最近は違うんです。
嬉しいけど、胸が苦しくなりました。名前を呼んでもらえると、泣きたくなってきました。
髪を優しく撫でてくれると、切なくなってきました。好きなのに、近くにいると胸が苦しいんです。
なのに、離れたくないんです。・・・・真尋さん。私は何か悪い病気なんでしょうか?どうしたら治るんですか?」
一度ポロリと出たら、止まらなくなった様だ。
前にも同じような事があったが、ニャルラトホテプは我慢するとこうなるのは体質なのだろうか。
いつもは愚痴やら嫉妬やらペラペラ出てくる奴なのに、大事な所で感情を溜め込むのは何故なんだ。
これが彼女の戦略だとしたら、見事なものだと真尋は苦笑した。
短い時間に情報を沢山聞かせられるのは苦手であったが、どういう訳が
先ほどまでグチャグチャしていたモノがスッとなくなった。
それが何故なのか、真尋も分かっていた。
つまる所、彼女の言いたい事はものすごく簡単な答えであったからだ
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703 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/06/09(土) 02:12:27.66 ID:0R69al+m
>>700 GJ ニャル子さん、純粋すぎる
真尋「ニャル子、よく、聞くんだ・・・。お前がいま感じている感情は精神的疾患の一種だ。
しずめる方法は僕が知っている。僕に任せろ」
- 最終更新:2014-08-16 10:41:28