僕はまだ、恋なんてしていない

OVAの例のシーンで短か目の書いてもいいでしょうか?

エンゲージ

以下に注意!
・現在公開中のOVAのネタです
・最後のシーンの妄想展開ですので未見の方はおいてけぼりです
・ネタバレ有り
・途中のマニアックなプレイは個人の趣味です
 気分を害する場合がありますので、あらかじめご容赦を

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977 :1/5:2015/06/03(水) 16:33:13.03 ID:4UvXuRZG
二度目のキスは涙の味がした。

真尋はニャルラトホテプの指に自身のそれを絡めると、更に深く口づけをした。冷たく震える身体。
宣言された1時間が過ぎ去った。
永遠の別れを覚悟した二人は、ただただ、愛する者の温もりを求めた。
急速に力を失っていくニャルラトホテプの身体。真尋はくずおれる身体を全身で受け止める。

「残念ながら時間切れの様です」
冷然と佇むモノリスから、非情の声が響く。
時間切れ……則ち、ニャルラトホテプの記憶は全て失われたと言うことだ。

真尋はニャルラトホテプの身体を温める様に抱いた。
真尋の胸の中でニャルラトホテプの体力が急速に失われていくのが分かった。
華奢な身体はとても軽く、柔らかく、強く抱きしめると淡雪の様に溶けてしまいそうだった。

ギリっ……。
真尋の奥歯が軋んだ。

「おい、聴いているか」

「…………何でしょうか?」

「ニャル子を戻せ」

「ネガティブ」

「…………」

「…………」

剣呑な空気の中で、口を開いたのはモノリス……それを介して話しかける何者かであった。

「ふふふ……良いでしょう。私の負け。私とてニャルラトホテプの廃人化は望む所ではない」

「それなら……!」

「言ったでしょう?私には出来ないと」

「お前……には?」

「八坂真尋……ニャルラトホテプの記憶は貴方が取り戻すのです」

978 :2/5:2015/06/03(水) 16:40:17.69 ID:4UvXuRZG
薄目を開けたニャルラトホテプの目に飛び込んで来たのは見知らぬ天井と見知らぬ顔だった。

「あ……うぅ?」
ニャルラトホテプは途端に嬉しそうに笑顔を見せる。
「ニャル子」
真尋は弱々しく上げられた手を取る。握り返された力はとても柔らかだった。

真尋はもう一度彼女の名前を呼ぶと、キスをした。
必死に口内の水分をニャルラトホテプに送り込む。

「ん~~、あ~~……けふん!」
乳飲み子の様に真尋の舌を吸っていたニャルラトホテプがむせた。
「けほっ!けふっ……けぷん!」
真尋は慌てて唇を離すと、ニャルラトホテプの背中をさすった。

「くっ、口で飲ませるのは無理か……」
真尋は苦虫をかみつぶした様な顔で、モノリスを見つめた。
……正確にはそこに表示されている数字を。
数字は刻一刻と減っている。
1800、1799、1798…

30分を切った。
「さぁ、早く体液の交換を急ぎなさい」
無情の声。

……その声によれば、真尋がニャルラトホテプと交わした口づけが、ニャルラトホテプを復活させる鍵だと言う。
アミューズメント施設に入った際に振る舞われた飲み物にニャルラトホテプの
宇宙体力、宇宙記憶を奪う宇宙ナノマシンを。
真尋の飲み物にはそのナノマシンを駆逐する抗生ワクチンが入っていたと言う。
(接吻問題とか知るかよ!)
どちらかといえば文系の真尋だった。

そのワクチンをニャルラトホテプに与える方法が、体液交換……。
タイムリミットぎりぎりのキスで何とか記憶の完全消滅を免れたニャルラトホテプだったが、
ニャルラトホテプの体内を蝕むナノマシンを駆逐するには不足だと言う。


更なる体液交換を……真尋は焦っていた。
「う~~?」
小首を傾げるニャルラトホテプ、その瞳に知性の輝きは無かった。

「体液の交換っつったって」
真尋はニャルラトホテプの身体を抱きしめると、あやすように柔らかな銀髪を撫でた。

979 :3/5:2015/06/03(水) 16:43:00.67 ID:4UvXuRZG
「う~~にゃ~~、へへへへ」
記憶の殆どを失ったニャルラトホテプは赤ん坊の様だ。
無邪気に笑い、無邪気に真尋に甘えた。
1200、1199、1198…
真尋の中の抗生ワクチンの効果はあと20分で消え失せる。

(体液の交換……血とかでも大丈夫だろうか)
真尋の額に珠の汗が浮かぶ。
と、
「ふぇ、ふえぇえ!」

「お、おいニャル子」
突然暴れ始めたニャルラトホテプ。暴れたと言っても、身もだえ程度にしかならない。

「んぅ……」

「え……?」

「あちゃー……」
真尋は赤面して俯くニャルラトホテプを優しく抱きしめる事しか出来なかった。
ニャルラトホテプのお尻を濡らす液体。暖かなそれは真尋のズボンも濡らしていく。
「うぅ……えくっ……くすん」
真尋はニャルラトホテプのおでこにキスをすると、頭を撫でた。


「…………タオルをどうぞ」
真尋の横に、タオルの入ったバスケットと、ご丁寧にマットまで現れる。

「ああ、うん。ありがとう」
使えるものは何でも使うのが真尋の流儀である。

「あ、あっち向いててくれ……」

「これは失礼」
真尋達を囲む様に壁が現れる。

「よいしょ……っと」
マットの上にニャルラトホテプを預けると、真尋はしばし逡巡する。
「ご、ごめんよ」
何に対しての謝罪かは分からないが、意を決した真尋はニャルラトホテプのスカートに手を突っ込むと、濡れたショーツを抜き去った。
ついで、タオルでニャルラトホテプの下半身を拭う。

太股とお尻を、あらかた拭いた真尋。

「ここも拭かなきゃ……だよな」

「ううぅ~~……」
ニャルラトホテプが更に赤面。
真尋は、唾を飲み込むとニャルラトホテプの女の子の部分を清め始めた。

「ひぁ!あああ!」
びくりと反応するニャルラトホテプ、真尋は屈み込むと桃色のそこに舌を這わせた。

980 :4/5:2015/06/03(水) 16:45:36.24 ID:4UvXuRZG
「ああ、やぁ……ひっ!や!」
舐めれば舐めるだけ溢れるそれは、塩味から無味へ……喉にへばり付く粘度と雌臭が濃いものに変化していく。

「ニャル子のここ……美味し……」
勃起したクリトリスを強めに吸い、舌の上で転がす。
甘い香りに混じる生のニャルラトホテプの匂いに、真尋の脳内が真っ白になる。

「……だめ、だめですよぅ……ひっ」
舌先で膣内を抉られたニャルラトホテプがのけ反る。
力を取り戻し始めて、腰の反応が強まるのを真尋は抑え込むと、一気に膣内のジュースを啜りあげた。

「あああああ!!」
びくびくと手足を張ってニャルラトホテプが達した。
熱い飛沫が真尋の顔を舐める。

「っ……はぁ、はぁ……真尋……さん」
真尋はズボンを下ろすとニャルラトホテプに被さった。

「真尋……さん」

「ニャル子……」

「大好きです……」

「大好きだぞ……」
ニャルラトホテプの中に割入っていく感触。
強張るニャルラトホテプを抱きしめると、真尋の中で愛しさと独占欲が爆発した。

「ん……ちゅっちゅじゅ、好き、しゅきぃ……」
舌を貪られながら、痛みと快楽に悶えるニャルラトホテプ。
ペニスが膣奥で精液を吹き上げる度に、強まる生の実感と蘇る愛しのメモリーにニャルラトホテプは涙を流した。

「うっ……くぅ……はぁ!はぁ!また、ま……まだ、もっと……ニャル子!」
どくどくと注ぎ込んだ精液を衰えない肉棒でめちゃくちゃに掻き混ぜる。
「絶対に、もう、離さないからな!」
抗生ワクチンの注入などと言う目的はとうに頭に無かった。
二人はひたすら愛し合い、刻み合い、混じり合い、求め合った。

意識が真っ白に染まるその時まで……。

981 :5/5:2015/06/03(水) 16:49:17.78 ID:4UvXuRZG
真尋とニャルラトホテプは、空き地に倒れていたという。

気が付いたときに、ニャルラトホテプと繋ぎあっていた手の温もりだけが、真尋のその日一日の記憶だった。


何かとても大切なものを手に入れた様な気がしたが、真尋はそれを思い出せない。
それでも真尋は幸せだった。

「なぁ、ニャル子」

「はい、何でしょうか真尋さん!」
クトゥグアとゲームに興じるニャルラトホテプが、顔を上げて微笑んだ。

「いや、何でもない」
気恥ずかしくなり目を合わせる事が出来ない真尋は、ぶっきらぼうにそう言った。

そうして、
(僕はまだ、恋なんてしていない)
そう自分に言い聞かせる真尋だった。




『とても良いものを見せて貰いました』
風の音が笑い声に聞こえた。

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散文駄文、
御目汚し失礼しました。

  • 最終更新:2015-06-03 20:24:37

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