恋・愛・相・談/ハスタ太とルーヒーと同居人/2-71 Lの好み/ベタなオネショタ

696 名前:越智樫 土居[sage] 投稿日:2012/06/08(金) 09:13:43.52 ID:sxcfZryf [1/2]
空気読まずに投下
すいません電波を受信しましたので
9巻の後 やさニャル前提の真尋と珠緒 非エロ
タイトル 『恋・愛・相・談』

いつの日かニャルラトホテプが暮井珠緒と共に訪れた喫茶店、今日もそこに珠緒は居た。しかし向かい合って座っているのは八坂真尋であった。
「いや~まさか八坂君もあたしのアドバイスが欲しいとはね。それで?やつぱりニャル子ちゃんとのこと?まさかクー子ちゃんとどうこうなりたいとか
?ハス太君をどうこうしたいとか、ルーヒー先生に惚れちゃったとかだったら流石にあたしでも相談には乗れないよ。むしろ怒るよ?ニャル子ちゃんを
全力で応援するあたしとしては」
「アドバイスが欲しいなんて誰もそんなこと言って無いだろ。落ち着けよ暮井」
「じゃあなんであたしと二人で喫茶店に居るのさ?」
「近場だとそのメニューがあるのは、ここだけだったんだよ」
そう言って真尋は料理を指差す。バウムクーヘンの上にラムレーズンのアイスが乗っている。珠緒の好物で先程奢りだと言って、真尋が注文したものだ
「だからなんで、奢ってくれるの?」
(わざわざあたしの好物を調べて!?)
珠緒は彼と親友がくっついてくれれば、うまくいってくれればそれで良いと思っていた。それで良いと、諦めていたはずだった。なのに何かを期待して
いる自分がいる。
もしこの期待が現実と成ったら、それは、親友への裏切りだと言うのに……
「別に相談料ってわけじゃ無い、奢る理由については聞かないでくれ」
「だめだよ、気になるよ、教えてよ八坂君!」
少し語気を荒くしてしまった。真尋はすこし驚き、やがて口を開いた。
「少し前にとある知り合いに、すごい世話になったんだ。今、ニャル子達と一緒にいられるのもソイツのおかげと言うくらいに。それで、礼をしようと
したら何故か礼はいいから暮井と一緒に甘いものを食べに行ってくれっていわれたんだ」
……ふたを開けてみればこんなもんか、まったく自分は何を期待していたのだろう。たぶん、真尋を助けた誰かは自分が恋愛相談に乗った誰かで、あた
しが誰をすきなのかがわかっていたのだろう。
その時真尋の携帯電話が鳴った
「ニャル子?……もしも『真尋さんすぐに御帰宅を!ハスター君がアルティメットハスター君にぃぃ!?あぁ黒目は!?黒目は!?』……切れた」
電話の向こうでは親友がなにか叫んでいるようだがそれよりも珠緒は真尋の携帯電話が気になった。正確には携帯電話にはられた一枚のシール。それを
見て珠緒はあることを決めた。
「ごちそうさま」
アイスとバウムクーヘンをかっこむと珠緒は伝票を手に取り立ち上がる。
「その様子じゃ八坂君、もう帰らなきゃだよね?奢ってくれるって言ったけど、自分で食べた物は自分で払うよ。その代わり、浮いたお金はニャル子ち
ゃんとのデート資金にあてること。いいね」
「暮井がいいならそれでいいけど」
会計を済ませ店を出る直前、珠緒は真尋に声をかける
「八坂君これだけは覚えておいてね、ニャル子ちゃんと八坂君がうまくいくことがあたしにとって最高の『お礼』なんだってこと」
うん、自分のスタンスはこれでいい。
今あたしの前で苦笑いしている男の子とその男の子に惚れた親友の恋愛を全力で応援する。
少女は決意を新たに少年に背を向け歩き出した
fin

おまけ
真尋が自宅に帰ると全身包帯姿のニャル子がソファーに横たわりハスターが母、頼子の胸で号泣していた
「クー子、三行で説明しろ」
「最近ルーヒーとうまくいってないハス太君をニャル子がからかった。
怒ったハス太が暴れた。
今は少年のお母さんに慰めてもらってる。
次回はハスルヒ、エロもあるよ。」
「だからなんで四行なんだよ!?」
ツヅク

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
861 名前:越智樫 土居[sage] 投稿日:2012/06/15(金) 10:44:05.97 ID:z5/RRivn [1/3]
前回>>696の続き、というか舞台裏
タイトル 『ハスタ太とルーヒーと同居人』

「あ、あの、えと、さ、300えんになります」
ハスターはその日、たこ焼き屋プティ・クティの手伝いをしていた。ルーヒーが教育実習生を止めてしまったため
一緒にいたければ、こうして放課後に会いに行くしかない。頼子はルーヒーと一緒に暮らしてはどうかと勧めたが
図書館司書を辞め学生となった今の自分には、愛しい邪神(ひと)を養えるだけの甲斐性はまだ無い。
「720円になります」
ちらりと隣を見る。ルーヒーは額に汗して働いている。だからこそ、ヒモのようになるわけにはいかない。
よく女の子に間違われたり、先日まで真尋に惚れていたハスターだが男としてのプライドはある。
「う、売り切れですか!?」
「ええ、ごめんなさい」
「いえ、また明日来ます!!」
隣ではリクルートスーツを着た青年とルーヒーが会話していた。どうやら青年の一人前の客で完売したらしい。
青年はまた来ると力強く宣言すると走り去っていった。
「げ、げんきなひと、だったね」
「あのお客さん、いつもああなのよ。毎日来てくれるし、よっぽどたこ焼きが好きなのね」
ハスターは眉をひそめる、あの青年が好きなのはたこ焼きではなくむしろ、ルーヒーなのではないだろうか?
そしてそういう客は他にも居ると思う。ハスター達の学校の担任に先程の青年、そして当のハスター本人。
彼女自身は気付いてないがルーヒーはとても魅力的だとハスターは思う。
「さっ、行きましょ」
屋台をかたづけたルーヒーが声をかける。このあとルーヒーの家に寄るのが二人の定番となっていた。

ルーヒーは大きなマンションの一室をかりている。一人で暮らすには広すぎる気がして、それをルーヒーに言うと
「ちょっと前まではそうだったわね。でも今は寂しくないわ。同居人も居るし」
「ど、どうきょにん!?」
ハスターが狼狽えルーヒーが微笑む。
「心配しないで、小さな女の子だから」
「そ、そうなんだ」
ほっとした様子でハスターは適当にドアを指さす。
「あそこ、あきべやだったけど、あのへやをつかってるの?」
ハスターの指さす方を見てルーヒーの顔が固まる。完全なる無表情だ。
「ふぇ、どうしたのルーヒーさん。ニャル子ちゃんの親せき(カオナシ)みたいになってるよ?」
「なんでもないわ、それより同居人とは一緒に寝てるから。そこは物置として使っているから開けちゃだめよ。」
「わ、わかった」
「お茶でも淹れてくるからちょっと待っててちょうだい」
ルーヒーはそう言ってキッチンへ向かった。リビングには自分一人だ。ハスターは件のドアを見る。
「あの中にルーヒーさんはなにかをかくしてるんだ」
ハスターは物置部屋の前に立つとドア少しだけ開けた。だがあからさまに覗いたりはしない。空気の濃淡を操作し
光の屈折率を変えることで中の様子が見えるようにした。
「こっ、これって、えっちな本?ルーヒーさんも読むんだ……あれ?でもこれって……」
中には薄い本が何冊もあった。R-18やらADULT ONLY やら成人向といったワードが表紙についている。ハス
ターが気になったのは表紙に男性が描かれたほんが一冊もないように見え、女性同士の絡みが書かれた本が全ての
ように見える。ハスターはドアを閉めリビングにもどる。
「もしかして、ルーヒーさんってクー子ちゃんとおなじ……」
「私とクイーンがどうしたのかしら?って大丈夫あなた、仮面つけてないのに顔が蒼白いわよ!?」
「ご、ごめんルーヒーさん、今日はもう帰るね」

八坂家に帰る途中ハスターの頭には様々なことがよぎった。
ルーヒーはクー子とおなじ性癖かもしない。同居人は小さな女の子。毎晩一緒に寝てる。
ハスターはいやな考えを振り払うように走り出した。
ツヅク


862 名前:おまけ[sage] 投稿日:2012/06/15(金) 11:16:26.93 ID:z5/RRivn [2/3]
ハスターが帰宅すると、すぐにニャルラトホテプがからんできた。
「あれれ?ハスター君もうお帰りですか?」
「ニャル子ちゃん……ごめん、あとにして、つかれてるんだ」
「疲れてる!!全くお盛んなようであやかりたいものですな。ああ失礼ヘタレのハスター君にかぎってそんなわけ
なかったですね。でもあんまりモタモタしてるとNTRルート行きですよ?」
「……」
「えっ!?どうしたんですかその沈黙まさかルーヒーがハスター君をオンドゥルラギッタンディスカー!?」
「そんなこと在るものかぁぁぁぁぁ!!」
「ちょっとハスター君、落ち着いて!?どうしたんですか!?聖なる泉が涸れ果てたんですか!?」
「UGAAAAAAAA!!」
「こいつぁヤベえ!アルティメットでバーニングがパワー トュウ テラー!?」

前回>>696に繋がる、次回こそエロ入れる。

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

71 名前:越智樫 土居[sage] 投稿日:2012/06/28(木) 10:52:06.74 ID:S8qq5rXu [1/3]
前スレ696,861の続き
タイトル『Lの好み/ベタなオネショタ』

頼子の胸でひとしきり泣き、ようやく落ち着いたハスターから真尋達は事情を聞き、各々思った事を口にする。
「完全にただの八つ当たりじゃないですか。そんな下らない理由で私はフルボッコされたんですか?まあ、その
おかげでこうして真尋さんに膝枕していただけてるんですから、文句はありませんけど」
「お前が全身包帯姿なのは完全に自業自得だろ。あと本当にこうしてたら傷が早く治るんだろうな?」
「……ハス太君、たとえ相手の好みが自分と一致してなくても、相手に他に好きな邪神(ひと)がいたとしてもそ
れが諦める理由にはならない」
「あのねハスタ太ちゃん、まずはルーヒーさんの事を信じてあげるべきじゃないかしら。母さんはそう思うの」
みーみー!
「ええぃ!全員で一度に話てもハスター君は混乱するだけです。順番にいきましょう」
「お前はしゃべるな、傷にひびくだろ。さっさと治せ。それで、まず母さんはなんて?」
真尋がニャルラトホテプのかわりにしきり、母親に水をむける。
「うん、母さんはね。そんなに心配いらないと思うの。ルーヒーさんはきっと浮気なんてしてないしハス太ちゃ
んの事が大好きだとおもうわ。なのにハス太ちゃんがそんな風に疑ったらルーヒーさんがかわいそうよ。ハス太
ちゃん、まずはルーヒーさんを信じましょ?」
「まひろくんのお母さん……うん!そうします」
「やれやれ、人騒がせな、結局ハスター君の勘違いオチですか?ところでさっきシャンタッ君は何を?」
みーみー、み、みっみ、みー!
「ふむふむ、ほうほう、えっ!?……それで?……なるほど、なら……」
真尋の膝の上で邪神の主従が会話する。するとニャルラトホテプの様子がおかしくなった。
急に立ち上がり包帯をほどきはじめた、いつものニャルラトホテプなら例え全快したとしても仮病を使い真尋の
膝枕を堪能するはずだ。
「お、おいニャル子?」
心配した真尋が声をかける。
「真尋さん、どうやらコトはそう簡単に一件コンプリートとはいかないようです」
みっ!?みーーー!?
主の反応はシャンタッ君としても予想外だったようだ。
「シャンタッ君、あなたに特別任務を与えます」
なおも真面目に語るニャルラトホテプ
「シャンタッ君、着いてきなさい。」
そう言ってニャルラトホテプとシャンタッ君は自室のほうへ向かった
「えと、なんだったのかな?シャンタッ君の話って」
ハスターが心配そうにしている。たが真尋にも解らない、ルーヒーはまた何か事件に関わっているのだろうか?
その時、八坂家の呼鈴(チャイム)が鳴り、頼子が玄関に向かった
ハスターの不安がそんなことでまぎれるはずも無く、そわそわとしている。
「あのさハス太、落ち着けよ。」
「ふぇ!?」
「ルーヒーに同居人が居て、毎晩一緒に寝ていて、それが小さな女の子でルーヒーは同性愛者かもしれなくて?」
「ま、まひろ君?」
「しかもさっきのニャル子の様子じゃまたなんかの事件にまきこまれてるみたいで?」
「……」
「それで?だからなんだって言うのさ」
「まひろ君?」
「……少年?」
ハスターもクー子も真尋の様子に戸惑う
「あのなハス太、良く聞けよ。ディジタル・ビーイングの事件が終わって、お前が父親の説得に向かった時の事
だ。お前の額にキスして見送ったあと、ルーヒーは僕にこう言ったんだ『ライバル宣言しておくわね』って」
「らいばる?」
「ルーヒーは、あいつはな、ハス太お前が僕に惚れてると思ってるのに、お前が同性愛者で意中の相手と同居し
てるって状況でも何時かお前の恋人になってみせるって決意したんだよ」
「ルーヒーさん……」
「八坂真尋、邪神の恥ずかしい話を簡単にしないでほしいわね」
真尋が驚き振り向くとそこにヤツがいた
長い緑の髪、キャリアウーマンらしい雰囲気、件の邪神ルーヒー・ジストーンだ

72 名前:越智樫 土居[sage] 投稿日:2012/06/28(木) 10:53:38.46 ID:S8qq5rXu [2/3]
「ハスターが心配になって見に来たのだけど、元気そうで良かったわ」
「ふふ、ハス太ちゃん、ルーヒーさんが来てくれたわよ」
頼子が戻ってきた、するとニャルラトホテプも二階から降りてきた。
「義母さま、どなたかいらしたんですか?ってルーヒー、あの鐘を鳴らすのはあなたでしたか」
「こんばんは、ニャルラトホテプのニャル子。ところで八坂真尋、貴方達もうそんな関係なのかしら?」
「今のはニャル子の妄想の発言だ」
「そんな哀しいこと言わないでくださいよ真尋さん。ついさっきまで優しく膝枕してくれたじゃないですか?」
「あっ、あれはお前が」
「ところでルーヒー」
「聞けよ!」
真尋の希望は叶わずルーヒーとニャルラトホテプは会話を始める。
「なにかしら?」
「見てほしい光景(もの)があります。ハスター君にも、真尋さんも」
そう言ってニャルラトホテプは階段を上っていった。ルーヒー、ハスター、真尋もあとをついていく。
「ここです」
そこは、メタフィールドにより三人の居候の部屋にもなっている物置の前たった。
「ニャル子の部屋?」
「いえ、見てほしいのはハスター君の部屋です」
「ふぇ!?ぼくの?」
ダイヤルを合わせドアを開ける。
「なっ!?」
「ふえぇ?」
「こ、これは……酷い有り様ね」
そこには、変わり果てた部屋があった。何をどうしたらここまでなるのか、部屋の至る所がボロボロであった。
「まあ、私のせいなんですけどね」
「は?」
「ふぇ?」
「……え?」
「実はイニシャルGがハスター君の部屋に逃げこみやがりましてね。私の殺意(ボトル)が今、芳醇の時を迎えて
しまいまして」
「おまっ、これどうすんだよ!」
「まあ翌朝までには元に戻しますが、問題は今夜ですね。そこでルーヒーにたのみがあるんです」
「私に?」
「ハスター君を今夜一晩泊めてあげてください」
「……っ!?わ、私はいけれどハスターはどうなのかしら?」
「ぼ……ぼくは……」
「ハスター君、何をためらう必要がありますか。あなたはただ、ほとばしる熱いパトスで思い出を裏切るだけで
いいんです」
「ぼくは……」
「あなた達は話し合うべきです!!」
ニャルラトホテプは語気をつよめハスターに語りかける。
「一緒に住んでても、相手の考えてる事や心の中なんて全々解らないのに。あなた達はたまに逢うだけでも満足
した気になって、だからハスター君はあんな誤解するんですよ!ルーヒーに同居人ができたことも知らないんで
すよ!……ちゃんと正面から向き合ってください、ぶつかってください。失ってからじゃ遅すぎるんですよ?」
「ニャル子ちゃん……うん、わかったよ」
ルーヒーの方を向きハスターは頭を下げる。
「ルーヒーさん、泊めてください」


「お、おじゃまします」
「ふふ、いらっしゃいハスター」
紅王症候群でルーヒーのマンションに着く二人。
「まず同居人の了解を得なくてはいけないわね。ナッ子ちゃん、今帰ったわよ……おかしいわね、いつもならす
ぐに『おかえりなさいませなのじゃーお姉さまー』って迎えにくるのに」
「あっ、ルーヒーさん下駄箱に置手紙があるよ」
『しやんたくんが こまてるので たすけにいきます  メツ子』
(シャンタッ君が困ってるので助けに行きます ナッ子)
今夜は二人きりとなったルーヒーとハスター、どうなる次回!?
ツヅク

73 名前:越智樫 土居[sage] 投稿日:2012/06/28(木) 11:07:14.82 ID:S8qq5rXu [3/3]
ダイジェスト次回予告

「ねえ、ハスター?あの本に書いてあったのと同じことしてしていいかしら?もう我慢できないの」

「だめだよ、ルーヒーさん……ぼく、まだ学生なのに」



えー、ごめんなさいエロまでもってけませんでした。次回こそ必ず。
ところで、投下予告はしたほうがいいですか?

  • 最終更新:2014-08-16 14:13:24

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