朝チュン&アホ毛

358 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/07/29(日) 11:20:33.29 ID:OhGcNnDq [2/2]
>>357うーん
起きた後はいつも通り生活してるんだけど
アホ毛がハートのまま元に戻らなくなってるとか

384 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 00:21:19.00 ID:rey8CuN0 [1/3]
>>358 あんまりアホ毛関係なくなってしまったけれど、拝借しますた。


「な、なぁニャル子」
「はひっ!な、なんでしょう!」

さっきから。いえ、正確には今朝から明らかに様子がおかしい私たち二人に、クー子やハスター君が不思議な顔をしています。
でも、昨晩あんなことがあった後で、何もなかったかのように振る舞うなんてとても無理な相談なのです。

「な、なんて声出してるんだよっ。びっくりするじゃないか」
そ、そうは言いましても。


昨晩。昨日の夜。
私と真尋さんは、やっと。やっと、結ばれたわけです。
えっと、その、もちろん男と女としてですよ? 今の私には惚ける余力も無いので、直裁的な言い方もとい生々しい言葉を使うとすれば、
真尋さんの逞しいアレが私の……って、反芻している場合ではありませんでした!

「おい、聞いてるのか? ニャル子、おーい」
真尋さんの顔を見てしまったせいで、またも思い出してしまった昨日の痴態を急いで頭から追い出そうとしていると、
予期せぬ方向から質問が投げかけられました。

「少年……。ニャル子と何かあったの?」

ぎくっ×2

「ななな、何もないぞ何も。昨日は何もなかったんだ」
「そ、そうですよクー子。変なこと言わないでください!」

しかし、どうしても挙動不審な私たちに、今度は明らかにじっとりとした視線を向けながら、クー子が続けて言いました。
「ニャル子の邪神レーダー、ずっとハートマーク」
「「え”」」


385 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 00:22:02.52 ID:rey8CuN0 [2/3]

「そのアホ毛、どうにかならないのか?」
「すみません……。なぜか元に戻らないんです」

昨晩あったことを、皆には黙っていよう、そういったのは真尋さんです。
本当は私としましては、この素晴しい慶事を二人の間に秘めておくのは大変勿体ない思いでいっぱいなのですが、
クー子が暴走するだとか、珠緒さんが調子に乗るだとか、取って付けたように色々と理由を持ち出していた真尋さんから
最後に小さく、「恥ずかしいから」と言われたので仕方なく従っていたりします。

しかしそうなると今度は秘密にする、ということで、いつものように虚実織り交ぜてふざけることも出来ず、かえってそのせいで
意識しっぱなしで……。
アホ毛もとい邪神レーダーがハートマークのままなのも、この幸せを皆にアピールしたい、という私の深層意識の表れかもしれません。
「いや、そうだったとしても、というかそうだとしたらむしろ、意識して元に戻せるという理屈になるような……」
残念ながら今のところは制御不能なのです! ほら、隠せているつもりでもどうしても顔がにやけてしまうという、あれと同じ原理ですよ、きっと。
「というか、最初に言おうとしたことがそれなんだけど、表情の方も全然隠せてないから」
そういう真尋さんもですよっ。


まぁそんなこんなで、学校に向かうわけですが、心も体も一つになれたおかげなのか、いつものように、真尋さんにじゃれついても
以前のようには邪険にはされませんでした。手だって繋いじゃいます。
クー子の向ける視線はますます険しさを増して、もはや熱線といえるようなレベルですが、こうなってしまえば怖いものなんてないのです。いえ、別にクー子が怖いという訳では無い……
すみません、あのしつこさは正直ちょっと怖い気もします。考えるのもおぞましいことに、最近は私に嫉妬するばかりか真尋さんにもただならぬ視線を……。
これ以上はやめておきましょう。

ところで、登校中、腕を組もうとしたらさすがに逃げられました。次の目標はこれですね。

386 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/08/01(水) 00:22:39.60 ID:rey8CuN0 [3/3]


私たちの雰囲気の変化を、案の定目ざとく感じ取った珠緒さんからの追求を何とか逃れつつ、
実はいったん秘密にすると決めたら私の口は堅いので、意外なことに真尋さんの方が質問攻めには参っていたようですが、
今日一日は何とかぼろを出さずに終えることが出来たようです。
「つ、疲れた……」
「いやー、まさか余市さんまでもノってくるとは思いませんでしたねー。なんだかんだ言って、思春期ってことなんでしょうか」
「お前も一応思春期という設て……いや、何でもない」
それ以上は禁則事項ですよ、真尋さん!

「ともあれ、お前のそのアホ毛には誰も突っ込まなかったな」
「まぁ、これが邪神レーダーだって知っているのは、私たちだけですし」
そんな理由で回避できていたのか? とばかりの顔をされますが、そもそも結界の効果もあってその辺はご都合主義なのです。
クー子やハスター君には当然効かないので、二人から不審に思われるのは仕方ないわけですが。

「さて、今日も一日終わりましたね。……この後はどうします、真尋さん」
「えっ」
いつもならもう自室に戻っている時間になっても、リビングでそわそわしている真尋さん、可愛いです。
私の言葉に、一生懸命何でも無いような顔を作ろうとしながらも、視線が落ち着かなく揺れています。もう、何考えているんですか、期待しちゃいますよ?

「うふふ。昨日みたいに二人で、気持ちいいこと、しましょう……?」
そういってしな垂れかかると、ますます落ち着きが無くなっています。やっぱり真尋さん、とっても可愛い。

昨日は真尋さんの部屋で、そういうつもりも無く、まぁ言ってみれば雰囲気にやられてなだれ込んでしまいましたし、
私も初めてということで、あまり真尋さんの様子を意識する余裕も無かったわけですが。

「そうだ。今日は私の部屋で……。いきましょう、真尋さん」
そういいながら立ち上がった私は、真尋さんの手を引きながらふわふわと、二階への階段へと足を進めました。




力尽きた、ごめんなさい。

  • 最終更新:2014-08-16 14:20:08

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